勅使川原三郎 新作「調べ-笙とダンスによる-」公演

勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんは、
5月の連休に両国のシアターXにおいて、新作「調べ-笙とダンスによる-」公演を行います。


「言葉と音楽とダンス」をテーマとした創作シリーズの最新作。
今回の公演は、雅楽器「笙」の演奏家・宮田まゆみ氏の演奏とともに佐東利穂子と勅使川原三郎が創り上げる
新たな試みです。

笙が奏でる音楽は雅楽で古来より伝承されている「調子」。
呼吸を吸い込んでも、はき出しても音を奏でることのできる笙の美しい音は、まるで呼吸がそのまま音色になったか
のような神秘的な調べをもちます。呼吸を基にした独自の方法論を持つ勅使川原三郎のダンスと出会い、どの様な美しい瞬間を生むのでしょうか。

2016 年冬に東京オペラシティにて行われた雅楽演奏集団「伶楽舎」演奏会の武満徹作曲「秋庭歌一具」に勅使川原三郎と佐東利穂子はダンスで共演しました。
彼ら独特の軟体的なダンスは音楽の中に入り込み、一種の楽器のように機能した」と高く評価され、この演奏会はサントリー芸術財団 第 17 回 佐治敬三賞を受賞しました。この賞は毎年国内で実施された音楽を主体とする公演の中で、音楽への深い愛情と理解およびチャレンジ精神、パイオニア精神を承継する成果の水準が高い公演に贈られるものです。

そして、伶楽舎のメンバーである宮田まゆみ氏の笙の演奏に出会います。
笙の透き通った高い音色は雅楽の合奏の中では他の楽器を流れるように運んでいく存在ですが、
笙の単独の演奏になる時、そこにはどの様な音楽が生み出されるのか。
2年の時が経ち、再び出会う 3 人がシアターXの空間で新たな試みを始めます。


「調べ」公演に寄せて

5 月にシアターXカイにおいて新作を公演します
「調べ-笙とダンスによる-」
天からゆるやかに舞い降りる音の薄い箔
佐東利穂子と勅使川原三郎は、透明になって現れ
千年以上前からやってくる風に舞い上げられる
笙の演奏家である宮田まゆみさんが、奏でる古来からの時
永遠との透明の会話が、聴こえ途切れることはない
踊るべくもないほどに踊った後のような我々は
始まりも終りも無いところ(領域)に踏み入る恩恵をいただく
それが我々にとってのダンスの始まり
演奏家の呼吸がそのまま音楽になり
踊る者の呼吸がそのまま踊りになる
三人の呼吸家は天空にのぼり地表をすべり
風よりも遠くへ、呼吸よりも深く高く
宮田まゆみさんの笙の演奏が、古来から引き寄せる音(ね)
我々が出会う今、湧き立つ音(ね)

調べ
我々踊る者に与えられた幸運の響き
生を失う時のあっけなさと生きているまどろっこしさ
生きる重苦しさから解放されたいという願い
(もっと生きたいという願望への恥じらい)
音楽に託すことへの恥じらいを棄ててもいいのだと
「調べ」は感じさせるのです

勅使川原三郎

「調べ-笙とダンスによる-」

構成・振付・照明・美術・衣装:勅使川原三郎
ダンス 佐東利穂子 勅使川原三郎
笙 宮田まゆみ

【公演日時】2018年
5月3日(木)19:30
5月4日(金)19:30
5月5日(土)16:00
5月6日(日)16:00

【料金(税込)】

一般前売り:4500円/当日 5000円
学生・シニア(65歳以上):3000円
*学生シニア券は各回20枚限定、先着順、カラスでの前売り限定発売

【場所】両国・シアターX(カイ)

【予約】 チケット発売中
・カラス
メール:ticket@st-karas.com FAX:03-5858-8189
*公演日時、枚数、氏名、住所、電話番号を明記してお送りください

・シアターX 03-5624-1181(電話予約のみ)
・チケットぴあ
・イープラス

【問合せ】KARAS 03-6276-9136

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なお、4月14日、15日には、キューバから帰国したばかりの勅使川原三郎さんと佐東利穂子さんが、2日だけの
カラス・アパラタス 特別公演を行います。

出演 佐東利穂子
出演・演出・照明 勅使川原三郎

【日時】2018年
4月14日(土)20:00
4月15日(日)18:00
開演30分前より受付開始、客席開場は10分前

【会場】カラス・アパラタス/B2ホール

【料金】(全席自由)
一般 予約 3000円 当日3500円 学生2000円(予約,当日共に)

【予約】メール updatedance@st-karas.com 
件名を「特別公演予約」として、本文にご希望の日付・一般または学生・枚数・郵便番号・住所・氏名・日中連絡のつく電話番号をご記入ください。

【問合せ】TEL. 03-6276-9136

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4月6,7,8日には、勅使川原三郎さんは、日本・キューバダンス協働プロジェクトとして、キューバにて現地のダンスカンパニーAcosta Danza(かの大スター、カルロス・アコスタが率いる)に新作「One thousand years after」を振付し、また新作デュエット「Lost in Dance」も上演しました。グラン・テアトロ・デ・ハバナ(アリシア・アロンソ劇場)におけるトリプル・ビル公演のうち2作品が勅使川原作品となったわけです。

現地の記事(勅使川原さんのコメント入り)
http://cubasi.cu/cubasi-noticias-cuba-mundo-ultima-hora/item/75713-acosta-danza-en-la-encrucijada-de-las-culturas

記者会見の模様
http://www.arteporexcelencias.com/es/noticias/encuentros-nueva-temporada-de-acosta-danza

公演レビュー
http://cubasi.cu/cubasi-noticias-cuba-mundo-ultima-hora/item/75934-deslumbrante-temporada-encuentros-de-acosta-danza



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