2018年カレンダー「12人の踊れる男たち」発売 島地保武、辻本知彦トークショー

日本を代表するバレエとコンテンポラリーの男性ダンサーたちが集結して、「12人の踊れる男たち」というタイトルで、撮りおろし2018年大型カレンダーが発売されました。

http://dancerssupport.com/hot-topics/news/1431/

登場ダンサー(50音順):
浅田良和/池本祥真/梅澤紘貴/遠藤康行/大宮大奨/近藤良平/
佐藤洋介/島地保武/田極翼/辻本知彦/長瀬直義/藤野暢央

フォトグラファー 酒井高夫

※カレンダーサイズ:A2(420 X 594 mm) 2900円(税別)、A4判 2400円(税別)

舞台写真ではなく、生身のダンサーたちに迫ったショットを捉えたいとのコンセプトで、フォトグラファー、ヘアスタイリング&メイクアップアーティスト、グラフィックデザイナー各界のクリエイターたちが集結したとのことです。


さて、この写真集の発売を記念して、コンテンポラリーダンス界で活躍する人気ダンサー/振付家の島地保武さんと辻本知彦さんのトークショーが先日開催されました。たくさんのプロジェクトを抱えて大活躍中の二人が、忙しいスケジュールの間を縫って駆けつけ、和やかな雰囲気でのトークとなりました。実際に身体を動かして見せてくれて、こうやってムーブメントを作っていくんだ、というところが見られたのも面白かったです。

この夏には、島地さん、辻本さんはKAATで上演された森山開次さん振付の「不思議の国のアリス」で共演しました。キッズプログラムとして上演された作品ですが、大好評で16公演すべてがソールドアウト。こちらは、その人気に応えて来年の再演が決定しており、今回は神奈川だけでなく65か所もの地方公演が行われるとのことです。実際私も2回足を運びましたが、大人でも楽しめる創造性とユーモアに満ちた作品でした。その中でも、個性的でダンスの表現力も最高峰である島地さん、辻本さんが様々な強烈なキャラクターに変身して自在に踊る姿には、子どもたちも大喜び。私の4歳の子どもも食い入るように観て楽しんでいました。

自ら踊るだけでなく、振付の世界でも活躍する二人。9年間、フランクフルトのフォーサイス・カンパニーで踊ってきた島地さんは、日本に帰国当初はやはり環境の違い、観客の反応の違いに戸惑ったところもあったようです。そんな中でも、先日までは、ラッパーの環ROYと共演した「ありか」で国内ツアーを行い(このトークショーの前々日に山口から戻ってきたそうです)、また来年3月には日本のモダンダンスの古典である石井みどり振付の「体」にも挑戦します。このほかにも、来年3月3日・4日に鳥取のとりぎん文化会館で、演出・振付・出演を行い、地元のアーティストも参加してのプロデュース創作公演に参加します。(辻本知彦さんも特別出演)

辻本知彦さんは、シルク・ド・ソレイユのツアーに参加したり、ミュージカル、ミュージックビデオの振付など幅広く活躍しています。昨年は、冨田勲さんと初音ミクの壮大なコラボレーション企画「ドクター・コッペリウス」の振付も担当しました。さらに、人気女優の写真集の振付などにも携わっているそうです。

振付家として作品を作る際にも、新鮮味を保っていきたいと島地さんは考えており、それを保つためには努力が必要とのこと。なかなか日本ではダンス公演の数が少なく、また再演をされることが少ないのは大きな問題だととらえています。そのなかで、前述の「ありか」は2016年の初演に続けての再演であり、しかも4か所のツアーを行ったということで成果を上げたと言えます。

舞台の上ではとてもスタイリッシュでかっこいい、アーティスト的な二人ですが、実際のトークショーではとてもリラックスしていて親しみやすい素顔を見せてくれました。これからも様々なプロジェクトがあり、二人のコラボレーションも今後見られるということで楽しみです。

カレンダーは、空中に浮かんでいる姿を捉えたものが多く、硬い床の上で撮影したのでなかなかたいへんだったようですが、止まっているのではなくて動いているところを撮影していたので、とても躍動感があります。モノクロでスタイリッシュで美しいカレンダーです。

チャコットの渋谷本店、大阪の輸入バレエ用品店グラン・パ・ド・ドゥで取り扱っているほか、メールでも申し込むことができます。
http://dancerssupport.com/hot-topics/news/1730/

カレンダーの注文、問い合わせはask@dancerssupport.comまで。



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