第29回高松宮殿下記念世界文化賞をミハイル・バリニシコフが受賞/追記あり

日本美術協会は12日、世界の優れた芸術家に贈る「第29回高松宮殿下記念世界文化賞」に、ラトビア生まれのバレエダンサー、振付家のミハイル・バリシニコフさん(69)ら5人を選んだと発表しました。

授賞式典は10月18日、東京・元赤坂の明治記念館で。賞金は各1500万円。

受賞者は次の通りです。(敬称略)

 <絵画部門>シリン・ネシャット(60)=イラン/アメリカ<彫刻部門>エル・アナツイ(73)=ガーナ<建築部門>ラファエル・モネオ(80)=スペイン<音楽部門>ユッスー・ンドゥール(57)=セネガル<演劇・映像部門>ミハイル・バリシニコフ(69)=アメリカ/ラトビア

http://www.praemiumimperiale.org/ja/

高松宮殿下記念世界文化賞は、日本美術協会によって1988年に創設されました。 絵画、彫刻、建築、音楽、演劇・映像の各分野で、世界的に顕著な業績をあげた芸術家に毎年授与されます。 国境や民族の壁を越えて全世界から選ばれた受賞者たちは、私たちの時代の文化芸術の世界を代表する人たちです。

【第29回世界文化賞・受賞者の素顔(5)】
〈演劇・映像部門〉ミハイル・バリシニコフ氏 繊細な表現 国境を超え魅了
http://www.sankei.com/premium/news/170913/prm1709130013-n1.html

ミハイル・バリシニコフの功績については、今更述べるまでもありませんが、1966年にヴァルナ国際バレエコンクールで金賞を受賞。キーロフ・バレエ在籍中の1974年、26歳の時に亡命しました。ABTとニューヨークシティ・バレエで活躍し、ABTでは芸術監督にも就任しました。バリシニコフ主演の「ドン・キホーテ」映像は、輝かしいテクニックとチャーミングなキャラクターで、この作品の映像化の中でもベストの一枚です。映画出演作「愛と喝采の日々」(77年)では、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされています。大ヒットTVドラマ『SEX and the CITY』では、ヒロイン、キャリー役のボーイフレンドを演じました。

2005年にニューヨークに設立した「バリシニコフ・アーツ・センター」を拠点に、若手芸術家の育成にも尽力するいっぽうで、現在もホワイト・オーク・プロダクションを中心にコンテンポラリーダンスや演劇の舞台に精力的に立っています。マッツ・エックが振付けた「PLACE」ではアナ・ラグーナと共演し、また一人芝居 “Letter to a Man”ではニジンスキーを演じています。

授賞式典は10月18日、東京・元赤坂の明治記念館で行われます。

ダンス関係で世界文化賞を受賞しているのは、第5回のモーリス・ベジャール、第11回のピナ・バウシュ、第17回のマース・カニンガム、第18回のマイヤ・プリセツカヤ、第24回の森下洋子、第27回のシルヴィ・ギエムです。

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【話の肖像画】バレエダンサー ミハイル・バリシニコフ(1) あえて自分を賭けてみる
http://www.sankei.com/life/news/170919/lif1709190006-n1.html
【話の肖像画】バレエダンサー ミハイル・バリシニコフ(2) 母と師匠が育て上げてくれた
http://www.sankei.com/life/news/170919/lif1709190007-n1.html

【話の肖像画】バレエダンサー ミハイル・バリシニコフ(3) 米国に亡命、新たな表現へ
http://www.sankei.com/life/news/170920/lif1709200012-n1.html



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