コロナウィルスの流行による劇場閉鎖を踏まえて、引き続き世界中の劇場が過去の公演映像の無料公開を行っています。1日程度で消えてしまう作品もありますが、今観られるものを中心にご紹介していきます。
デンマーク・ロイヤル・バレエ クリストファー・ウィールドン振付「不思議の国のアリス」
お馴染みのウィールドン振付「アリス」も、出演者が違うとこうも違うんだ、という発見があって楽しいです。
ウィーン国立バレエ エドワード・クルーグ振付「ペール・ギュント」(会員登録必要)
とても斬新で面白いプロダクションです。
パリ・オペラ座バレエ「白鳥の湖」
レオノール・ボラック、ジェルマン・ルーヴェ。フランソワ・アリュ主演 ルドルフ・ヌレエフ振付
シュツットガルト・バレエ クリエーショントリプルビル (4月7日まで視聴可能)
ボリショイ・バレエ「マルコ・スパーダ」
(ピエール・ラコット振付、オブラスツォーワ、ホールバーグ、スミルノワ、チュージン、ツヴィルコら出演)
マリインスキー・バレエ「シンデレラ」 ヴィシニョーワ、シクリャーロフ主演
マリインスキー・バレエ「眠れる森の美女」ソーモワ、シクリャーロフ主演
4月6日(月)日本時間午前一時より
ミラノ・スカラ座バレエ「ドン・キホーテ」
オシポワ、サラファーノフ主演
https://www.raiplay.it/programmi/donchisciotte
ロイヤル・バレエ&ロイヤル・オペラ「エイシスとガラテア」
ヘンデル作曲のオペラ、ウェイン・マクレガー振付、カスバートソン、ワトソン、マックレーらが出演
サンフランシスコ・バレエ スタントン・ウェルチ振付 「Bespoke」(毎週金曜日に作品は入れ替えられます)
チューリッヒ歌劇場/チューリッヒ・バレエ
クリスチャン・シュプック振付作品が3本配信されます。
https://www.opernhaus.ch/en/spielplan/streaming/
「レクイエム」(4月5日~11日)
「くるみ割り人形とねずみの王様」(4月24日~26日)
「ロミオとジュリエット」(5月8日~10日)
このほかにも、フォローしきれないものがたくさんあります。また、イングリッシュ・ナショナル・バレエのタマラ・ロホはじめ、オンラインクラスレッスンを配信してくれているダンサーもたくさんいます。
自宅キッチンからバーレッスンを配信するタマラ・ロホ
マリインスキー・バレエのマリア・ホーレワの美しいバーレッスン
マリインスキー・バレエの石井久美子さんのレッスン (シリーズであります。さすがに美しいお手本)
これだけたくさんの映像が配信されるのは、今不要不急の外出を自粛している私たちにとってはとてもありがたいことです。観きれないほどたくさんありますね。その一方で、これら映像を提供してくれている劇場やバレエ団が大変な苦境にあるということも再認識し、映像を提供してくれたお礼として、先の公演のチケットを購入する、DVDやBlu-rayなどを購入する、寄付を行うといったことをして、観客が支えていくことも大切なのではないかと思います。
コロナウィルスが落ち着いても、その頃に公演を行う体力がなくなってしまっている団体も多かったら悲しいですよね。。ドイツなどでは芸術団体への支援が行われていますが、日本では、残念ながら自粛で公演が中止になってしまっても国は補償をしてくれないようです。今後の選挙にはきちんと投票して、芸術の重要性を理解し支援してくれる政治家や政党を選ぶことも大事だと思います。
最後に、パリ・オペラ座バレエのプルミエ・ダンスール、フランソワ・アリュの爆笑映像をご紹介します。コロナウィルスにおびえ、外になかなか出られず、生の芸術を奪われて沈みがちな私たちに、ひと時の笑いと癒しを見せてくれるサービス精神、素晴らしいです!
とにかく早くコロナウィルスの流行が収束して、私たちが安心して劇場に行ける、アーティストが安心して舞台に立てる日が来ることを祈るばかりです。そのためには、私たちも行動に気を付けて、ウィルスを広めないようにすることも大切ですね。