英国ロイヤルオペラハウス・シネマシーズン、ロイヤル・バレエ 『白鳥の湖』(リアム・スカーレット新演出)

8月24日(金)より、英国ロイヤルオペラハウス・シネマシーズン、ロイヤル・バレエ 『白鳥の湖』が劇場公開されます。

注目の若手振付家、リアム・スカーレット演出による、31年ぶりの新しい『白鳥の湖』、これはバレエ界における大事件と言えます。

http://tohotowa.co.jp/roh/movie/swan_lake.html


(c)Bill Cooper


今回、劇場公開に伴い少しお手伝いをして、早めに試写を見せていただきましたが、これは本当に素晴らしい見ごたえのある『白鳥の湖』であると断言できます。美しい衣装と舞台装置、マリアネラ・ヌニェス、ワディム・ムンタギロフと最高の主演陣に加えてパ・ド・トロワを踊る王子の妹たちに高田茜さん、フランチェスカ・ヘイワードなど、脇のキャストも豪華。ロイヤル・バレエならではのドラマティック・バレエとなっていて、深い感動が得られます。

特にマリアネラ・ヌニェスの4幕での心を打つ演技には、映画館で観ていることも忘れて、涙が止まらなくなりました。

『白鳥の湖』はクラシック・バレエの中でも最も頻繁に上演される不朽の名作。バレエ団にとっても〝顔”となるべき作品である。名門ロイヤル・バレエにおいて、その『白鳥の湖』が31年ぶりに新しい演出によるプロダクションに一新されることは、2018年のバレエ界における最大の話題であり、大きな期待を背負って製作された。幕が開くと、主要な新聞批評で絶賛の嵐を呼びチケットは瞬く間にソールドアウト。弱冠31歳のリアム・スカーレットとロイヤル・バレエは輝かしい成功を納めた。


(c)Bill Cooper

チャイコフスキーによる不朽の旋律により、不動の人気を誇る究極のバレエ作品、『白鳥の湖』。ロイヤル・バレエでは31年ぶりに新しいプロダクションが、注目の若き天才振付家リアム・スカーレットの手により生まれた。1895年にマリウス・プティパとレフ・イワーノフによって振付けられた2幕の白鳥たちが舞う湖畔のシーンはそのままに、気鋭の美術家ジョン・マクファーレンによる絢爛たる舞台美術、そして新しい振付と設定を加えた。英国バレエ伝統の演劇性を強調したドラマティックな演出により、鮮烈で壮麗な愛の傑作が誕生した。これはバレエ界における大事件である。

白鳥の王女オデットと、悪魔の娘オディールの二役を演じるのは、ロイヤル・バレエを代表するトップ・プリマのマリアネラ・ヌニェス。気高く抒情的なオデットと魅惑的なオディールを演じ分けるだけでなく、3回転も織り交ぜたグランフェッテなどで見せる超絶技巧、そして悲劇的な運命の中で王子との愛に殉じる強い想いがあふれる姿は深く心を打つ。ハムレットのように苦悩する王子ジークフリート役は、優雅な立ち姿と長い手脚、伸びやかな跳躍が貴公子そのもののワディム・ムンタギロフ。ふたりの至高のパートナーシップも見もの。

新しい設定として加えられたジークフリートの二人の妹を、プリンシパルの高田茜とフランチェスカ・ヘイワードが演じるという贅沢なキャスト。王子と特別な友愛で結ばれているベンノ役には、抜群のテクニックを誇るアレクサンダー・キャンベル。この3人は、従来のパ・ド・トロワ(3人による踊り)だけでなく、たっぷりと華麗な妙技を見せる場が3幕に作られている。怪僧ラスプーチンを思わせる妖しい悪魔ロットバルトを演じるのは、ロイヤル・バレエきっての演技派、ベネット・ガートサイド。花嫁候補である各国の姫も、日本出身の崔由姫、注目の若手ベアトリス・スティクス=ブルネルら主役級のダンサーが演じており、それぞれが華やかなチュチュに身を包んでソロを披露する。

舞台美術家として、リアム・スカーレットの作品『フランケンシュタイン』や『不安の時代』などでタッグを組んできたジョン・マクファーレンの舞台美術も鮮烈な印象を残す。ターナーの風景画を思わせる背景、ゴージャスで重厚な舞台装置、スタイリッシュでグラマラスな衣装でこの物語の世界観を体現。また、2幕や4幕に登場する白鳥たちの衣装は、従来の長いスカートが一新され、86着の新調されたクラシック・チュチュでより白鳥らしく、古典バレエらしくなっている。


(c)Bill Cooper

『白鳥の湖』の古典バレエの枠組みは継承しながらも、1幕、3幕、4幕に新しい振付と演出を施し、眩いばかりの輝きを放つ絢爛豪華なプロダクションにドラマティックな陰影を加えたスカーレット版『白鳥の湖』。ロイヤル・バレエが誇る最高のキャストにより、新たな伝説がここに始まった。

<あらすじ>

1890年代、女王の側近に化けた悪魔ロットバルトに操られた宮廷が舞台。花嫁を選ぶことを強いられている悩める王子ジークフリートは、白鳥の姿に変えられたオデット姫が夜のひと時、人間に戻る様子を見て恋に落ちる。オデットは誰も愛したことがない者の真実の愛の誓いだけが、この呪いを解くことができると語る。だが結婚相手を選ぶ舞踏会で、ジークフリートはオデットとうり二つの妖艶なオディールに魅せられ、愛を誓ってしまう。ロットバルトは悪魔の正体を現し、オデットへの誓いは破られた。裏切りを知ったオディールは絶望し、死ぬことでしか呪われた運命からは逃れられないと悟る。許しを乞う王子は湖畔にやってくるが…。衝撃と感動の幕切れは、ぜひ劇場で!

【振付】マリウス・プティパ&レフ・イワノフ
【追加振付】リアム・スカーレット&フレデリック・アシュトン
【演出】リアム・スカーレット
【美術・衣装】ジョン・マクファーレン
【作曲】ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
【指揮】クン・ケセルス
【出演】マリアネラ・ヌニェス(オデット / オディール)
ワディム・ムンタギロフ(ジークフリート王子)
ベネット・ガートサイド(ロットバルト:悪魔 / 女王の側近)
エリザベス・マクゴリアン(女王)
アレクサンダー・キャンベル(ベンノ:ジークフリートの友人)
高田 茜、フランチェスカ・ヘイワード(ジークフリート王子の妹たち)

~1幕~ワルツとポロネーズ
ティアニー・ヒープ、 ミーガン・グレース・ヒンキス、金子扶生(ふみ)、マヤラ・マグリ、マシュー・ボール、ジェームズ・ヘイ、フェルナンド・モンターニョ、マルセリーノ・サンベ

~2幕&4幕~
2羽の白鳥
クレア・カルヴァート、マヤラ・マグリ
4羽の小さな白鳥 イザベラ・ガスパリーニ エリザベス・ハロッド
            ミーガン・グレース・ヒンキス ロマニー・パジャック

~3幕~
イッツィアール・メンディザバル(スペインの王女)
メリッサ・ハミルトン(ハンガリーの王女)
崔 由姫(イタリアの王女)
ベアトリス・スティクス=ブルネル(ポーランドの王女)

ティアニー・ヒープ リース・クラーク、ニコル・エドモンズ
ケヴィン・エマートン、フェルナンド・モンターニョ(スペイン)
ロマニー・パジャック トリスタン・ダイヤー(チャルダッシュ) 
ミーガン・グレース・ヒンキス マルセリーノ・サンベ(ナポリ)
ナタリー・ハリソン ウィリアム・ブレイスウェル(マズルカ)

【上演時間】3時間24分

【上映劇場】

北海道 ディノスシネマズ札幌 2018/8/25(土)~2018/8/31(金)
宮城 フォーラム仙台 2018/8/25(土)~2018/8/31(金)
東京 TOHOシネマズ日比谷 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
神戸 TOHOシネマズ西宮OS 2018/8/24(金)~2018/8/30(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2018/8/25(土)~2018/8/31(金)



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