イングリッシュ・ナショナル・バレエ(ENB)の入団と昇進の発表が行われました。
https://www.ballet.org.uk/blog-detail/promotions-new-dancers-joining-company-2018-19-season/
<入団>
ABTのプリンシパルで、アクラム・カーン振付「ジゼル」のヒラリオン役、さらに「ラ・シルフィード」や「大地の歌」にゲスト出演しているジェフリー・シリオが、リードプリンシパルとして入団します。
ジェフリー・シリオはボストン・バレエからABTに2015年に移籍してきたばかりです。先日放映されたアクラム・カーン振付『ジゼル』での好演が印象的ですが、振付の才能も持ち、フィギュアスケートのペア選手(パパダキス&シゼロン)への振付なども行っています。
また、ナショナル・バレエ・オブ・カナダで、プリンシパルに昇進したばかりのフランチェスコ・ガブリエル・フロラと、ソリストのエマ・ハウスが入団します。二人とも、カナダに籍を残して掛け持ちとなります。(現在ENBのプリンシパルを務めているユルギータ・ドロニナも、カナダとの掛け持ち)。フランチェスコ・ガブリエル・フロラは、イタリア出身、ノイマイヤー振付「ニジンスキー」のタイトルロールに抜擢されて頭角を現しました。容姿が美しく、テクニックもある若手ダンサーです。
今年のローザンヌ国際バレエコンクールの1位に輝いたシェール・ワグマンはじめ、ミゲル・アンヘル・ガイダナ、カロリーヌ・ガルヴァルが研修生として入団します。
イングリッシュ・ナショナル・バレエスクールからは、Breanna Foad, Josué Moreno Lagarda, Rentaro Nakaaki(仲秋連太郎), Maria del Mar Bonet Sansが入団します。仲秋連太郎さんは貞松・浜田バレエ学園出身です。
<昇進>
アクラム・カーン振付「ジゼル」のアルブレヒト役などで活躍し、また日本の小林紀子バレエシアターにもゲスト出演しているジェームズ・ストリーターがファーストソリストに昇進。プリンシパルの高橋絵里奈さんの夫君です。
「くるみ割り人形」などで主演している、金原里奈さんがソリストに昇進しました。2017年のバレエ団内コンクール、エマージング・ダンサーで優勝しています。
<退団>
サバティカルを取ってミュンヘン・バレエで踊っているプリンシパルのローレッタ・サマースケールズは、ENBを退団してミュンヘンにプリンシパルとして本移籍することになりました。
すでに発表されていますが、セザール・コラレスは退団し、ロイヤル・バレエに移籍します。
来週ENBは、アクラム・カーン振付『ジゼル』を引っ提げて香港公演を行います。先日のテレビ放映でこの『ジゼル』をご覧になった方も多いかと思いますが、非常に力強く強い感情が流れる傑作でした。ぜひ日本でもこの作品を生で観られれば良いのですが。