K-BALLET COMPANYの『海賊』と『ジゼル』の連続上演5月24日に開幕!

 本ダブル公演に先駆け、Kバレエ カンパニー・プリンシパルの遅沢佑介と宮尾俊太郎の指導による公開リハーサルが4月に行われた。

 『海賊』の公開レッスンに登場したのは、メドーラ役デビューの矢内千夏と首領コンラッド役の杉野慧、そして海賊アリ役の伊坂文月。杉野はこれまで『くるみ割り人形』ドロッセルマイヤー役、『白鳥の湖』ロットバルトなど同カンパニーを代表する全幕作品で主要な役を踊り、満を持して初主演となる。共に実力を備えた矢内とのパートナリングが期待される。

 遅沢の指導は身体の向きからリフトのタイミングなど、修正ポイントは非常に繊細で適確。目線の送り方など、ひとつ一つ丁寧に端的に解説。指摘されたダンサーたちが即修正してくるのも、プロならではのスキルの高さ。

 『ジゼル』で宮尾の指導を受けたのは、主演のアルブレヒト役の山本雅也。『ラ・バヤデール』『くるみ割り人形』と次々と主演に抜擢されている成長著しい若手ダンサー。

 宮尾は、ジャンプの際の空中で身体をひねるタイミングや、床に倒れるときの顔の微妙な位置など、ただ訂正するだけでなく、理由も簡潔に添える。立ち振る舞いや歩き方などの見本も見せ、悠然とした気品溢れる宮尾の表現力は優雅そのもの。

 2007年に初演された熊川哲也演出版『海賊』は、アリの人間性を深く描き出し、物語に一層の厚みをもたらした。ヒロインのメドーラ役を中村祥子、浅川紫織、矢内千夏と、首領コンラッドに遅沢佑介、宮尾俊太郎、杉野慧、そして海賊のアリ役は伊坂文月、山本雅也、益子倭のトリプルキャスト。海賊、美しき姉妹、奴隷商人たちを巡るこの冒険活劇は、男性群舞の迫力あるシーンも見どころのひとつ。

 熊川演出の『ジゼル』は2001年に初演され、2013年の再演では舞台美術を一新させるなど常に発展を続けている。そして本公演で、ジゼル役デビューとなる中村祥子にも注目が集まる。



記事を読む
http://dancerssupport.com/hot-topics/news/1453/

スポンサーリンク