夫婦になって5年過ぎた。
仲は悪くない。そもそも、交際ゼロ婚で(過去のどうしようもないこの雑記帳のコアファンの方はご存知ですね、ありがとう。いやこれ読んでるあなたも相当な私のコアファンだと思いますけどね)
お互い、友達と住んでいる感覚なのである。
ロシアではよくあることで、離婚しても同棲していることは普通。単純にカネがないからと、子どもがいる場合はそのほうが便利だからだ。
お互いカレシカノジョがいたって問題ないし、なんなら惚気噺もしてしまうのがロシア人なのである。もちろん全員ではないが、金がないゆえに合理性が勝つ傾向がある。
私たちは今日本にいるので、離婚がなかなか難しく(配偶者VISAというものがありましてね)、
友達同士で子どもを育てている感覚にある。だから喧嘩もなければ、いたって普通。それは新婚のときから変わらない。急いで離婚する理由もない。
彼がプーチン洗脳されていることは婚姻前から知っていたし、べつにロシア人がロシアの与党ベッタリであることが悪いとも思わなかったし、というかプーチン以外にあの大国の党首が務まる人もいないと考えていたので、別にどうでもよかった。どの、政党を支持しているかどうかは友達になるときに考えないよね。
ただ、この戦争が開始してから事態は変わった。
夫が戦争を美化し、戦死してるロシア兵を報道で見ては「国のために捧げてくれている」とか「脳無しゼレンスキーのせいだ」とか
戦死または殺されているウクライナ人を見ては
「脳無しゼレンスキーのせいで彼らはもっと泣くことになる」「早く降伏しろしウクライナ人」
と言っている。私は頭がイカれそうである。
いや、私は生まれながらにイカれているが、
最近はしばしば、思考停止に陥り、言葉として声で発するのも億劫になり、この夫の戦争美化にはもう反論する元気もなく、ただラジオ放送のように聞いている。
きっとこの状態が何年も続けば私も洗脳されてしまうのだろう、と思うことがある。
先日はNHKのドキュメンタリーで、ウクライナ戦争の映像を見た。大きな液晶で見るから、日本語がわからない夫も、映像を見ては口を挟む。
「これは演技だ」、「あたかもロシアが悪者」、「ウクライナは物資がないから冬になれば凍死する。さっさとロシアの言うことを聞け」、「バイデンは冬の大統領選のために気張っているだけだ」、「半年後世界が一変する、全世界がロシアが正しいと気がつく、ウクライナに騙されていたのだとね」
などなど、もう私は聞いていられない言葉を大きな声で発する。それはまるで、映像でしかみたことないけれど、ヒトラーの演説。そしてテレビを勝手に消しては、国営放送のYouTubeを見せてきた。そこには頭を割かれた男が映っていて、これはウクライナ人?と私が聞くと、
「ほら!おまえもか!可哀相な立場にあるのがウクライナ人だというプロパガンダが世界中で成り立っている!これはロシア兵だ!」
と騒ぎ立てた。私は思考停止しているので、返すことばもなにもなく、流していた。
娘の洗礼父は私の親友で、夫とは小・中学校一緒だったがあまり仲が良くない。
それはやはりその洗礼父は戦争反対で
ロシアが日々日々世界から隔離されていることを感じられる頭があるからなのか
いや、夫が頭が悪いと言っているわけではない。なぜ、国営放送を鵜呑みにしてしまうのか。ロシアの国語教育は教科書を見ていても、悪くない、日本より格段に難しいし、深い。読解力が鍛えられる、なのになぜ、国営放送だけを信じてしまうのだろうか。
洗礼母は、「早くロシア兵が勝って戦争がおわらないかしら」と言う。同じようなもんだ。。
取り留めのない文書をここに残しておくことにした。戦争は八年続いているが、プーチンが引き起こしたこの過ちを、国民が理解することは永遠に無さそうだ、夫然り。