無題



ロミオとジュリエット公演にご来場いただきありがとうございました。

すごく幸せなロミジュリ公演でした。
気持ちを覚えているうちに書いておこうと、20日に書き始めた記事です。
おかげで、長ーーーくなってしまったので、適当にお読みください🙇🏻‍♂️

僕の中で、人に言っていない目標がありまして。
「どんな役にもぴったりのダンサー」になりたいというものです。
今回は、一つの演目で主要な3役も踊らせていただきました。
悪魔や王子に比べるとそれぞれの役柄が、さほど濃くない中で、どれだけ個性的に演じ分けられるかを考えました。
今の僕の持っている限りの表現の幅で、演じさせていただきました。

【パリス】
:おぼっちゃま、世間知らず、純粋無垢
悩ましい役柄でした。明らかにジュリエットに嫌われているのに、それに気づかないパリス、、、変なやつだ、、、印象も薄く「そんな登場人物もいたね」くらいの役です。3役の中で一番困ったのはパリスです。
踊り方は、上品になるように、丁寧に、急な動きがないようゆったりとヌメっと踊りました。ヌメっとさせるのは、コントロールが必要なので、案外に難しいです。
○そんなパリスの性格としてありえるのは
⓵金持ち傲慢男
⓶ほんわか、不思議ちゃんタイプ
の2つです。振り付け的にも、⓵はあまり合わなそうだったので、⓶でいきました。もっと力強い振り付けだったら、⓵でも成立したと思います。
○すれ違い
ジュリエットの手を持って歩く場面は、毎回ジュリエットがすり抜けて、取り残されるようにして、すれ違い感を演出してみました。
○霊場
初日は、霊場の場面を、振り付けに従って情感いっぱいに演じていました。
「ジュリエットをそんなに好きじゃないはずなのに、情熱的な性格でもないはずなのにな、、」と稽古の時から悩む場面でした。
3日目くらいに熊川監督から、「霊場では気持ちを抑えるように」との修正が。
そうすると今度は「どうやって、ロミオに襲い掛かろうか」という新たな疑問が。
出る直前まで、舞台袖で日高さんとそんな話をしていました。
けれど、実際に舞台に立つと「き、君のせいなんだよ!!😭あ、ナイフある、、このーーーー」と、自然とナイフを両手で持ち襲いかかる演技に繋がりました。床で横たわりながら、「さすがに両手でナイフは格好悪すぎる😂」とも思ったけれど、ナイフを持ったこともないパリスならきっと、両手だろうな、って。「良かったわ!すごいパリスらしかった!」と日高さんからもお墨付きをいただきました😂
○センター分け
7:3で一度セットしたのだけれど、なんだかいまいちピンとこない。センター分けにしたら、これだ!!となりました㊗️センター分けパリス、誕生の瞬間です。いつもメイクさんと、あーでもないこーでもないと、こだわり抜いています。メイクというよりコスプレです。「別の人になるのが楽しいじゃん」とメイクさんがいつも手を貸してくれています。

【ティボルト】
:悪役、貴族、冷酷
悪役って、必ず知的です。残虐で極悪非道なほど魅力的です。人を殺すことにも喜びを見出すのが悪役です😈 どんな映画を見ても、高笑いをしながら悪事を働くのが悪役です。
踊り方は重心を低めにしました。主要なキャラクターですが、あまり踊る場面は少ないので、こだわったのはそれくらいかも、、、、
○歩き方
肩を引き、一歩一歩をしっかり踏みしめるように意識しました。
○マキューシオの死
ここは一番大切な場面です。悪役は、悪ければ悪いほど良いと思っています。憎まれれば憎まれるほど、成功です。なので、マキューシオを刺した後も、とにかくそれが愉快で仕方ない、という演技にしました。血を払ったり、マキューシオを挑発したり、わざわざ両手を掴んで抑え込んでから投げ飛ばしたり、触られたところを払ったり、左手で剣を持ってみたり。ロミオに剣を向けて挑発もしました。
○15カウント
息絶えるまでの15カウント。剣を引き抜くところは、手を持ち替えて、3段階で引き抜くことで、しっかり刺さっている感じを演出しました。

【ロミオ】
キーワード:清廉潔白、純真、無邪気
毎日ロミオを踊れる嬉しさを噛みしめながら、舞台に向けて練習してきました。僕もそうであったように、男性ダンサーの憧れの役です。踊れなかった人の分も踊ろうと稽古しました。
子供の頃の僕がそうであったように、好きだけれど触れる勇気のない少年。それじゃ物語が進まないので、ある程度は活発な感じにしました😂舞台って、その人の性格が出るから、自分を見られているようで恥ずかしいですね😂
踊り方としては、活発な感じと、恋に落ちて溶けそうな感じと、悲しみに支配された重みと。場面毎に変わる心情を意識してみました。
○金の死
今回マキューシオにデビューした金は、一年間だけですが教えた、元教え子。今でもすごく慕ってくれています。「舞台で一度も泣いたことがないんだよね」「そうしたら、先生が泣くような演技を頑張りますね」なんて、出番前に話していました。実際にマキューシオの息絶える場面になると、演技が本当に良くて、目に涙がたまるのを感じました。体が動かなくなってしまって、まずいと思い、冷静に戻りました。
自分の生徒が成長していく姿を見届けられて、その成長ぶりにも感動してしまいました。後輩を見守る立場ですが、彼らからたくさんの感動をもらっています。
○決闘
前回ロミオを踊った時は、とにかく無我夢中でした。数年ぶりに挑戦するロミオは、表現の深さが変わったのを実感しました。(良くも悪くもです。若い時にしか出ない感じもあると思うので。)
前回は、マキューシオの死んだ後は「怒って、剣を振るうよう」に指導されていました。今回は、マキューシオの死のショックを受け入れられていない状態の中、周囲にまくし立てられるままに剣を手にします。訳も分からずティボルトの挑発に乗って、いつしか怒りが勝ち、ティボルトを刺している。正気に戻っても、状況を理解できず、ティボルトを心配して近寄ろうとしました。僕の考える温厚なロミオと差のある場面なので、どうしたらその矛盾を正せるか考えた結果、こうなりました。
○マントヴァ
個人的には大切な場面。別の町まで追いかけてきたベンボーリオを見て、まずは友人に会えた喜びと驚き。その後ジュリエットの悲報を聞いてからの悲しさにしました。霊場の場面は一貫して悲しさを表現したかったので、この場面から繋げました。
○霊場
ジュリエットを探しながら走り込みます。毒を持ってきた自暴自棄なロミオは、パリスを殺すのなんて、もはやどうでもいいはずです。ジュリエットとのパドドゥは、悲しさで一貫するようにしました(動揺から始めるのが本来です)。ジュリエットを台に戻した後の音楽の取り方がとても悩ましくて、朝の電車の中でもずっと考えていたのですが、十字架を仰ぐのが一番綺麗な音の取り方だったので、そうしました。手をとったり、抱きついたりは繰り返しになるし、キスをするのは僕の考えたロミオ像に合わない気がして。(死んだ恋人にキスするような情熱的なロミオより、死んだ恋人の頬を撫でることにしました。)毒を取り出してからは、嬉しい気持ちです。(ここに嬉しさを持ってくるために、その前に悲しさを持ってきました。)ジュリエットと一緒になれる喜びを胸に毒を飲みます。飲んだ後も、ジュリエットと一緒になれる喜びで満たされたながら近付き、倒れます。最後の最後までジュリエットに手を伸ばすようにしています。
○カーテンコール
予想もしていなかったほどのお客様の反応に、すごく嬉しかったです。感動をお届けする側なのに、こちらこそ感動をいただきました😭本当にありがとうございました。

今回学んだのは、演技力があるのと演技の幅があるのは違うということ。
・自分の気持ちを体で表現する技術
・それをマイムやステップの中で自然に見せる演技力
・別の人格を想像して、その人物になる演技の幅
その3つが必要なのだと。
「自分がその立場ならこうするな」と、等身大で演じられるロミオやロミュオー以外にも、自分とはまったく別人格のティボルトを演じながら学びました。
もっと演技の幅を広げていきたいです。

次は、踊り方を役に合わせて変えられるように練習していきたいです。

チャンスをくださった熊川監督や、一緒に踊ってくれた吉田さん、3役でてんてこまいな僕を支えてくれた仲間たち、成長して一緒に舞台に立った元教え子たち、きっと踊りたかったであろう関野君。
感慨深い公演でした。

こんな長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました🙇🏻‍♂️

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