サハリンで産んだ戦友と

このブログという名の、書き殴り雑記帳の、
ロシアで妊娠・出産収監記から読んでおられる方はもうご存知だと思うんですけど、日本で産休取ったあとにわざわざサハリンに来て産んだ友人がいます。

以下リンク

そんな彼女と今日は東京で数年ぶりの再会をし、私たちの頑張りに乾杯しました。
私たちはモスクワでもペテルブルグでもないロシアという、だだっ広いだけの僻地で、あの途上国民であることに自覚のない人々、石器時代のような医療、(というか食事は石器すらもらえなかった、皿を家から持ってこなかったのなら食事はやらないスタイル) しかも何故か産院に訪れるロシア女はみんなみんな巨漢の中、大変よく頑張ったのです。

お互いの義母も、よくできた人ではありますが
酉年はダメだとか、流し台と食器洗いに使うスポンジは同じだとか、息子愛しすぎておかしい発言するとか(これは万国共通かね、私も男産んだらそうなる自信ある)、愚痴れる共通点が同じで、妊娠中はお互いに救われたのでした。

でも彼女の義母は息子に幼い時期から英語を身に付けさせたり、ソ連崩壊直後に関わらずだいぶ外の世界を見ることのできる、僻地には稀な教養あるロシア人だから、発言が私の義母よりだいぶ常識的で羨ましく思うこともあったし、そういうまともな人もこの国にはいるのだ、と自分に言い聞かせていました。

例えば、「日本だったらもっと良い医療で、環境だったろうに。かわいそうに、知らなかったのね。がんばって、応援しているわ」

そんな言葉、私は義母に言われたことない。
言われてみたかった!

私の義母は「ロシアの医療は世界最高なのよ、ロシアにいてロシアの医療を無料で受けられるあなたは幸福なのよ。日本では、みんな低体重で産まれてるそうじゃない、日本人は細いしエコーやりすぎのせいよ、技術に頼りすぎなのよ、エコーは害悪なのに。私は草津で日本人が医療検査を受けずに、サンダルも履かずに温泉に入るところを見たわ、不潔よ。ロシアのほうがよっぽど環境的にも進んでいるわ」

※ロシア人はやっぱ平均的な日本人よりは比較的大きめに産まれる。同僚は五キロを自然分娩で産んだ。

義母は慰めているつもりだったのだろうけど
私はストレスが溜まる一方だった。お願いだから黙っていてくれ。
だから余計、愚痴れるこの戦友の存在は大きかった。

友人は、配偶者ビザでロシアに滞在していたから国の保険も下りない、ということはあの野戦病院というか牢屋に自らお金を払って収監されていたのかと、今このブログを書きながら、もう彼女のことを思わずにはいられなくなっている。
どれだけ悔しかったことだろう。しかも彼女は日本の産婦人科で検診していたのに間違ってロシアに来てしまって。なんて辛かったことだろう、本当に頑張った。

私も、自然分娩できるか否かのテスト目くそ耳くそ鼻くそ検査のなかで一部金を取られそうになったり、痩せてるから心臓潰れてると言われ心臓病扱いされたときも金を取られそうになった。そこでガンとして金を渡さなかったのに、出産後退院時に夫が高額な花束を、何もしてない看護師に渡していたときの敗北感。何もしてないどころか、夜の帝王切開だったから適当に縫合されて産後六リットルの献血→全身麻酔手術→医者の点数のため事実隠蔽喰らった というのに。
あのときの夫への苛立ちと、喪失感は忘れない。

ああ、頑張った。もうロシアで検診受けない、産まない、育てないw

今後はハーフを持つ母親同士、
日本で育児に苦を感じないどころか日本に感謝する日本人同士、

これからもよろしくお願いします。



下手な写真でアレだけど、
今日、彼女と見た東京の景色は格別に美しかった


今日も日本にありがとう❤️
日本ではツワリもそんなに辛くない💕



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https://ameblo.jp/kanonballet/entry-12579785851.html

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