NBAバレエ団公演『ホラーナイト』ダブルビルの記者会見

 NBAバレエ団は、米国で大ヒットしたブラム・ストーカー原作「ドラキュラ」の第1幕と新作「狼男」のダブルビルを上演する。2月15日(土)の開幕に先立ち、2月11日に都内で記者会見が行われた。

 「ドラキュラ」は、英国ロイヤルバレエ・プリンシパルの平野亮一のゲスト主演と、NBAバレエ団ソリスト・宝満直也とのダブルキャスト。宝満は「狼男」の振付と出演の両方をかねる。

 平野は「日本のバレエ団からゲストで呼ばれたのは初めてなので、とても嬉しい。首筋がビクビクするような怖さ、近づきたくないような雰囲気を作っていきたい」と意気込みを見せ、久保監督も「ドラキュラはイメージが大事。そのイメージに亮一くんがぴったりだった」とにっこり。

 対して宝満も、「平野さんの存在感はすごい。相手の女性がひとりで踊っているんじゃないかと思うぐらいにいとも簡単にサポートするのも素晴らしく、感性の扉をこじ開けられたようなインスピレーションを与えられました」と絶賛。

 本公演の趣旨について久保監督は、「これまでバレエの舞台では、芸術性を持ちながら、ホラーというジャンルがあまりなかったのではないかと思いました。
映画界と同じようにホラーのジャンルがあっていいのではないかと。また、ファンタジーものというと、ファミリー向けが多いですが、大人が楽しめるエンターテイメントがあってもいいんじゃないか。というのが趣旨のひとつです」

 「ドラキュラ」と「狼男」をダブルビルに持ってきた意図は?
「ホラーになりそうな題材を色々調べてみましたが、代表的な物ドラキュラ、狼男、フランケンシュタインが三大ホラー。あえて似たものを持ってきて、コンセプト的に合うのではないかと考えました。宝満くんはかぶる部分があるので苦労したようですけど(笑)」

 これを受けて宝満は「『ドラキュラ』は物語がある作品なので、『狼男』は違う切り口から見せたいと思いました。抽象的な作品は、観ている人が何を感じてもいい。ダンサーが何にでもなれる。狼のことを調べたり、関連する博物館にも行ったりしましたが、僕は人狼というものに、強烈な孤独と、悲しみを感じました」

 自身の振付作品を主演することについては、「難しさより、楽しさの方が大きいですね。リハーサルを通して感じたことは、音楽がすごくキャッチーで親しみやすい。音楽から伝わる情景が分かりやすくて、情景が浮かんでくる。振付もしやすかった。振付はダンサーと向きあって創り上げてゆくので、ダンサー自身も自分でも気づかなかった点を引き出せたらいいなという思いが常にあります」


 もう一人のゲスト出演に、「ドラキュラ」のヒロイン役として英国ロイヤルバレエ・プリンシパルのサラ・ラムの出演が決定!ぜひダブルキャストの舞台を堪能したい。



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