タマシュ・デートリッヒ新芸術監督シュツットガルト・バレエ団2018、来日記者会見

 タマシュ・デートリッヒ新芸術監督就任後初となるシュツットガルト・バレエ団の会見が、8月9日都内にて行われた。登壇者は同監督のほか、看板スターのアリシア・アマトリアンとフリーデマン・フォーゲルと期待の若手エリサ・バデネス。そしてゲストダンサーのパリ・オペラ座エトワール、マチュー・ガニオ。

 デートリッヒ芸術監督は、まだ2時間前に起床したばかりなのでと柔らかい笑顔を湛えながら、なごやかに会見はスタート。
「1973年の初来日以来、2018年で11回目の来日になります。今後はコンテンポラリーをお見せすることも目標にしたい。日本のお客様も成熟してきているし、それを望んでいるのではないかと思います」
 と、すでに2018年の来日公演を見越した発言で、並々ならぬ意欲のほどを伺わせた。

 来る11月上演の同カンパニーのレパートリー作品『オネーギン』について、「フォーゲルはこれまで、レンスキー役が定番でしたが、様々な経験を積んだ今の彼にはオネーギンが最適だと思う。その役に相応しくなるためにときに待つことも大切です」

 監督の言葉を受けてフォーゲルは「生の舞台では、同じことを繰り返せません。毎日異なったオネーギンを体験してゆくことが大切だと思っています」

 マチューがオネーギンに主演することについては、
「彼にこのキャラクターの要素があるようには見えないかもしれません。しかし、深みのある人間性を持ったダンサーなら、どんな役でも可能です。また、そういった要素を引き出すのも監督の仕事だと思っています。また監督の役割は、現在スターと未来のスターをバランスを取りながら育てること。それが何より重要です」

 マチューは、「オネーギンただ嫌な人間でなく深いキャラクターを持っている人物」と笑顔で意気込みを語り、フォーゲルの相手役タチアナを踊るアマトリアンは、「自分の感情をさらけ出して踊れないとこの役は演じられない。その恐怖心があってはいけない。バレエテクニックのすべてを出さないといけない作品です」と熱意を見せ、バデネスは「日本で踊れることは特別です。精一杯頑張ります」と初々しい。

 クランコ版『白鳥の湖』についてフォーゲルは、「第4幕にはクランコのすべてが凝縮されていますので、こちらも楽しみにしていてください」とにっこり。

 スターダンサーたちの素晴らしい化学反応に期待が高まる!

C)Ayano Tomozawa



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